輪島塗の基礎知識
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漆器といえばまず「輪島塗」と出るくらい、全国的に非常に有名な漆器です。
輪島塗の特徴として、木地の木口に麻布を貼る「布着せ」という技法や、「地の粉(じのこ)」と呼ばれる珪藻土を乾燥させた粉を、下地に混ぜ込む技法などがあります。
それらの技法を使い、下地から中塗り上塗りなど100~200もの工程を経て出来たものが輪島塗と呼ばれ、美しく繊細な見た目を損なうことなく頑丈さを持ち併せています。
輪島塗の抱える問題 その一
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上記に述べた通り輪島塗は多くの工程を経て手間暇をかけるため、出来上がった製品は、かなり高額なものになります。
箸一膳でも数千円、碗一客で数万円が当たり前です。
しかしお店によっては数百円程度の箸や、数千円の碗が売られています。
何故こんなに価格が違うのか???
理由は色々ありますが、基本的には材料が違います。漆では無くアクリル塗装などを使ったもの、材料に木では無くプラスチックを使ったもの・・・などなどです。
もちろんこれらは輪島塗とは呼べませんし、輪島塗の記述は無いはずです(昔はあった)
記述が無いとはいえ、輪島塗の看板を掲げているお店に置いてあれば誤解が生じてもおかしくありません。また、買った本人は輪島塗でないと認識していても、お土産などに買われた商品には「輪島塗○○漆器店」とロゴの入った包装がされ、これも誤解の生じる元となります。
これらは他の地域の特産品にもよくある事で輪島塗だけが抱えている問題ではありませんが、まじめに輪島塗だけを扱っている業者の方にとっては困った問題ですね。
輪島塗の抱える問題 その二
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先日お客様と輪島塗の話をしていたら、「食器洗浄機で洗えないものは食器じゃない」と奥様に言われたとの会話がありました。
忙しい家庭の主婦にとっては正直な意見でしょう。
食洗機、冷蔵庫、電子レンジ・・・どこの家庭にもあり日常的に使われている道具ですが、漆器にとっては天敵です。
違う機会に述べますが、漆は生き物と言われるくらいに繊細なものです。上記の機械類を使ったからといって必ず痛んでしまうというわけではありませんが、良くないことは間違いなく、劣化したり最悪の場合はひび割れなどの原因となります。
脂分の多い食事が主になり、共働きが多い現代の生活に輪島塗が適応できていないのは事実です。
輪島塗の良さ
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悲観的な話ばかりになりましたが、私が輪島塗を嫌っているわけではありません。それらの事を認識した上で、輪島塗の良さを皆さんに知っていただきたいと思っています。
最初に述べましたが、輪島塗は美しさと頑丈さを兼ね備えた非常に優れた漆器です。
陶器などのように粉々になってしまうことも無く、傷やへこみなどは修理して元通りに直すことが出来るので、一生使えると言っても過言ではありません。
輪島塗を買い付けに来たあるお寺の方が「寺には100年ほど前の輪島塗があるけど、まだ100年は使えるよ。費用対効果を考えると全然安いね」と言っておられました。確かに高価ではありますが、それだけの価値は十分にあると思います。
全部の食器を輪島塗に・・・なんて言ったら、それこそお金も労力も馬鹿になりません。
碗一客、箸一膳でもかまいませんが一度使ってみてください。お気に入りのカップでコーヒーを飲むときのように、いつもと同じ料理なのに一味も二味も美味しさが違ってきますよ。
碗一客ぐらいなら手洗いをしたって大した手間にもならないはずです。
子供への大事な贈り物
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これは輪島へ仕事で来られていた方の話ですが、せっかく輪島へ来たので子供さんに輪島塗のお碗をプレゼントしたそうです。
「とても高価なお碗だから大事に使うんだよ」と言ったところ、食器を洗ったことなんて無かったのに、食事が終わるとお碗だけは自分で洗って片付けるようになったそうです。
物は使い捨てが当たり前の時代です。
皆さんの身の回りに子供の頃からあるものって、いくつ残っていますか?そんな中で、子供の頃からずっと使っているお気に入りの食器があるなんて素敵な話ですよね。
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